初めての子連れフライト。どんな対策をしたら良い?必要な持ち物は?
大人でも疲れてしまう長時間フライト。
自分の子どもはじっとしていられるか、静かな機内で泣き叫んでしまわないかなど、とても不安ですよね。
オーストラリアに在住し、一時帰国のための子連れ長時間フライトを乗り越えてきた筆者が、おすすめの持ち物や対策について体験談をお話します。
筆者は、子どもが0歳5か月、0歳10か月の時にシンガポール航空を使い日本とオーストラリアを行き来しました。
オーストラリアからシンガポールまで5時間、シンガポールから日本まで7時間の長時間フライトです。
これからフライトを控えた、幼いお子さんを持つママさんパパさんのお役に立てれば嬉しいです。
海外には何歳から行ける?
そもそも飛行機には何歳から乗ることができるのかというと、生後8日目から乗ることができます。
いつから海外へ行けるかについては、パスポートができてからということになるでしょう。
パスポートは出生届を出して戸籍謄本が作れるようになった後に申請することができます。
我が家では、生後2週頃に父親がパスポートセンターへ申請に行き、生後1か月頃に本人を連れて受領しました。(受領には本人確認が必要です。)
生後何か月が一番楽?月齢ごとの飛行機での様子
1年間子育てをしてみて、
「このくらいの月齢なら長時間フライトも乗り越えられそう」「この月齢だと色々と対策が必要そう」
ということが大体わかったので、表でまとめてみました。
0-3か月 | ・まだ首がすわっていない。 ・寝てる時間が長い子は長時間フライトを乗り越えやすいが、授乳間隔が短いのでその点は大変。 ・夜中に何度も起きるため、静かな夜便よりも昼便がおすすめ。 |
4-6か月 | ・首はすわり、寝返りができるかできないかくらい。 ・自分で動くことはほぼできない。 ・授乳間隔も少し空き、昼間寝ている時間も長いので、長時間フライトに最も適した月齢。 ・夜よく寝てくれる子は夜便もおすすめ。 ・夜泣きが始まる子もいるので要注意。 |
7-9か月 | ・ずりばい、ハイハイができるようになり、自分で動ける。動きたい。 ・市販のお菓子も食べられるようになるので、おもちゃやお菓子での対策が可能。 ・夜寝てくれるようになる月齢なので夜便もおすすめ。 ・4~6か月同様に夜泣きには要注意。 |
10-11か月 | ・ハイハイが高速化し、早い子は歩き出す。 ・意思も出てきて、段々と大人都合でコントロールするのが難しくなる。 ・ほとんどの子が夜は寝てくれるようになるので、個人的には昼便よりも夜便がおすすめ。 |
長時間フライトの何が大変?対策は?
シートベルトサイン
離陸時と着陸時、また飛行途中にも機体が揺れたりなど危険な時に出る「シートベルトサイン」。
サインが出ている間は、動きたがる子どもを抱いたまま身動きが取れません。
飛行途中のサインはいつ出るか予測できず、眠たい時やお腹が空いた時などタイミング悪くサインが出てしまう可能性もあります。
筆者の娘は「抱っこ紐で揺らさないと寝ない」子だったので、サインが出ている間はトントンで寝かせることもできず、この時は永遠とお菓子をあげていました。
授乳なのか、おもちゃなのか、お菓子なのか。
その子によって対策は変わってくると思いますが、シートベルトサインの時にどう対応するかは事前に考えておくことをおすすめします。
自由に動けるスペースが少ない
言うまでもありませんが、機内は狭く、他のお客さんもいるためなかなか子どもを自由に遊ばせてあげることができません。
一番前の席は足元が少し広いのでそこで遊ばせたり、CAさんにお願いすればお手洗周りのスペースを貸してもらえたりするそうです。
気圧の変化による耳の痛み
離陸時と着陸時は気圧の変化により耳が痛くなりますよね。
大人は上手に耳抜きをできますが、子ども、特に赤ちゃんは急に耳が痛くなってパニックになり、泣いてしまうことが多いようです。
唾を飲んでいると耳管が開き症状が改善されやすくなるので、授乳させたり、おしゃぶりを咥えさせてあげるのも良いと思います。
静かな時間帯に子どもが泣く
離陸して数時間が経ち、食事時間も終わり大人たちは映画を見ながらスヤスヤ…
というタイミングで、子どもたちは狭い機内でのストレスがたまり泣いてしまう。
という光景をよく目にしました。
昼便ならまだしも、夜便は就寝したい方が多いですし、自分の子どもの泣き声で他のお客さんを起こしてしまわないか心配になりますよね。
夜よく寝てくれる子であれば夜便の方が楽ですが、静かな機内で泣いてしまうのが心配な場合は初めから昼便を選ぶのも良いと思います。
泣き叫んでしまった時に何で機嫌を取るかも、事前に考えておくと良いです。
航空会社を選ぶのも一つの手
オーストラリア生活が長い日本人の方から聞いた話ですが、
自分の子どもが静かな機内で騒がしくしてしまわないか心配な場合は、航空会社を選ぶのも一つの手だそうです。
日系はやはり日本人が多く、比較的静かなので、騒がしくすると目立ってしまうそう。
海外の航空会社は、やはり海外の方が多く利用しており、日系に比べると話し声も大きいそうです。
もちろんどちらが良いということではありませんが、海外の航空会社を選んだ方が、静かな機内で自分の子どもの声だけが目立ってしまうという状況は避けられるのかもしれません。
フライト時の荷物やベビーカーについて
子どもを連れた長時間フライト、荷物がとにかく多い…!
預ける荷物の制限やベビーカーについて、体験談をお話しします。
筆者が利用したのはシンガポール航空ですが、荷物制限については各航空会社によって異なります。公式サイトを必ずチェックしてみてください。
荷物制限について
子連れ時の荷物制限について、シンガポール航空では公式サイトにこのような案内がありました。
お客様の機内持ち込み手荷物許容量に加え、以下の品目の中の1点を無料でお持ち込みいただけます。(当局の規制がある場合は除く)
- 女性用ハンドバッグ*
- カメラ / カメラ用バッグ*
- 書類鞄*
- オーバーコート
- 傘
- 専用かばんに収納されているノートPC*
- 乳幼児の日用品と機内でお召し上がりの食事類。(これらの総重量が6kgを超過しないもの)
- ご自身で使用される歩行用の杖、松葉杖、義肢等
- 少量の免税品(持込が許可されている空港において)
* これらのバッグ類の3辺の合計は、各バッグにつき最大で40x30x10cmです。3辺(長さ+幅+高さ)の合計が80cmを超える物品は、機内持ち込みの手荷物許容量に含まれます。その場合追加の機内持ち込み手荷物または追加物品のいずれかを、受託手荷物として預ける必要があります
引用:SHINGAPORE AIRLINES/機内持ち込み手荷物
冒頭「機内持ち込み手荷物許容量」は、利用クラスによって異なりますが、エコノミークラスの場合は大人一人あたり手荷物1個となっていました。
それに加え、黄色ハイライト部分「乳幼児の日用品と機内でお召し上がりの食事類。(これらの総重量が6kgを超過しないもの)」を持ち込み可能でした。
主人と子どもと筆者の3人で乗ったので、最終的に手荷物は以下の4つとなりました。利用クラスはエコノミークラスです。
筆者分 | ①手荷物1個(オムツやおしり拭き、除菌シートなど、すぐに取り出したいもの) |
②女性用ハンドバッグ(ここに3人分のパスポートやスマホなどの貴重品をまとめました) | |
主人分 | ③手荷物1個(おもちゃなど) |
④乳幼児分の荷物(おくるみ、オムツや着替えの予備、離乳食など) |
ベビーカーについて
シンガポール航空では、ベビーカーの決まりについて公式サイトにこのような案内がありました。
機内持ち込み可能なベビーカー
折り畳式軽量ベビーカーは、以下の条件を満たしている場合、機内にお持ち込みできます。ベビーカーは、機内持ち込み手荷物の一部とみなされ、手荷物許容量として計算されます。
- 大きさが7kg未満、縦・横・高さの合計が115㎝を超えないこと。
- 座席頭上の収納棚に収納できること。
- 搭乗前に適切な袋に入れ、折りたたんだままの状態で、フライト中に機内で使用しないこと。
- 機内での使用はご遠慮ください。
シンガポール航空は、適切に梱包されていないベビーカーをお預かりしない権利を有します。ベビーカーが要件を満たしていない場合、または機内にスペースがない場合は、お預かりします。その場合のベビーカーは、受託手荷物許容量にはカウントされません。ベビーカーのお引渡し場所は、搭乗前または到着時に地上係員にご確認ください。
引用:SINGAPORE AIRLINES/お子様連れの旅行
カウンターでのチェックインの際に、「ベビーカーをここで預けてしまうか、搭乗直前に預けるか」を聞かれ、「搭乗直前に預ける」を選びました。
保安検査及び出国審査を終えた後の時間もベビーカーを使いたかったからです。
ベビーカーを搭乗直前まで使えるかは、行き先によっても変わるため、チェックインカウンターでの確認が必要です。
ベビーカー梱包カバーが大活躍
荷物の預けに破損は付きもの。
高価なベビーカーに傷がついたり、最悪の場合破損して出てきたらとてもショックですよね。裸の状態で預けたくない方は、ベビーカーカバーを準備していくと良いと思います。
我が家もこちらのベビーカーカバーを使い、特に傷や破損無く終えるこができました。
10kg越えのベビーカーがすっぽり入る大き目サイズで、ベビーカー用雨カバーも一緒に入れて預けることができました。
雨カバーを既にパンパンのスーツケースに入れることは出来なかったので、その点でもベビーカーカバーが大活躍でした。
航空会社でもビニールカバーを用意してくれたのですが、耐久性には欠けていそうな薄さだったので、傷や衝撃からベビーカーを守りたい方はぜひチェックしてみてください。
航空会社が準備・対応してくれるもの
航空会社側が準備してくれるものや、お願いすれば対応してくれることも多くあるので、いくつかご紹介します。
バシネット
航空会社側が提供してくれるものとして代表的なのが、乳児用の簡易ベッドである「バシネット」。
筆者が利用したシンガポール航空は、バシネットの体重制限が14kgでしたが、航空会社により異なりますので各航空会社のホームページを必ず確認してください。
子どもが寝た時はバシネットに置いておけます。
しっかりとしたベルトも付いているので急に飛行機が揺れても安心です。
ただし、シートベルトサインが出た時はバシネットから子どもを下さなければなりません。
ベビーミール
5〜6か月頃から離乳食が始まりますが、機内でも離乳食を提供してくれます。
シンガポール航空では、予約管理ページから事前にベビーミールの要否を選択できました。
ベビーミールを出してほしいタイミングは基本的にこちらで決められますが、欲しい時にすぐ来るとは限りません。
また海外の航空会社ではお粥の提供はもちろん無いので、食べ慣れているベビーミールをいくつか持っていくのがおすすめです。
ミルクの温め
お手洗いのお水でミルクを冷ますことはできますが、缶ミルクを使う場合は温めが必要ですよね。
こちらもCAさんにお願いすると対応してもらえます。
ただ、温めに時間がかかることもあるので、時間に余裕を持ってお願いすると良いです。
筆者の娘は冷たいミルクでも比較的飲んでくれる方でしたが、そうでない子は使い捨てカイロを持っておくと安心だと思います。
機内での飲み物は水筒に入れてもらう
飛行機では、紙コップに飲み物を入れて提供してくれますよね。机を出して紙コップを置いておくのですが…
子どもがいると、いつ飲み物をひっくり返してしまわないかと常にヒヤヒヤです。
頼めば空の水筒やペットボトルに飲み物を入れてもらうことも可能だそうです。蓋があれば安心。後からゆっくり飲むことができます。
ぜひやってみてください。
おすすめの持ち物
哺乳瓶を消毒したりできない機内。すぐに身動きを取れない機内。
これはあって助かった!というものをご紹介していきます。
以下は0歳10ヶ月の時の持ち物です。
0歳5ヶ月の時は、おもちゃが少ない代わりにミルクが多かったですが、お世話系の持ち物はほぼ同じ内容になります。
お世話系の持ち物
哺乳瓶やマグなど、普段のお世話グッズのほかに、これは持って行って良かった!というものをご紹介します。
哺乳瓶インナーバッグ
哺乳瓶に差し込むだけで簡単に使えるインナーバッグ。
哺乳瓶が汚れないので、1本の哺乳瓶を繰り返し使うことができるのです。
これは本当に持って行って良かった!
乳首は変える必要がありますが、哺乳瓶を何本も持っていくより大幅に荷物を減らすことができました。
インナーバッグを差し込むことで中身が漏れたりすることもありませんでした。
ただ、インナーバッグを入れることで哺乳瓶に書かれている目盛りは使えなくなってしまいます。
私は哺乳瓶を2本持っていき、一つはインナーバッグを入れて飲ませる用、もう一つは軽量用に使っていました。
ふるだけピカピカ ほ乳びん洗い
水を入れて振るだけで哺乳瓶を洗浄できる優れ物。
特殊形状の繊維が粉ミルクの細かな汚れを落としてくれるそうです。
機内に哺乳瓶洗剤を持ち歩くのはなかなか大変なので、とても重宝しました。
おしゃぶり
赤ちゃんが泣いてしまった時に咥えさせてあげれば安心してくれるので、必ず一つは持っていくことをおすすめします。
また、先述のとおり耳抜きのためのグッズとしても使えます。
明治 ほほえみ らくらくミルク
日本でもママさん達の間で便利と有名なほほえみ缶ミルク。
温めなくてもそのまま飲むことができ、専用のアタッチメントがあれば哺乳瓶を使わずに直接飲ませることができます。
缶ミルクは重いため、筆者は基本的にスティック粉ミルクを使っていましたが、
粉ミルクを溶かすお湯が無かったり、ミルクを作る十分な作業スペースや時間を確保できない時に、とても重宝しました。
予備の離乳食
ベビーミールは事前に申し込んでおいたので機内で用意してもらえました。
ただ、航空会社から提供されるご飯は1回だけだったとしても、長時間フライトの中で子どものご飯タイミングが2回来てしまう、ということもあるので、
レトルトのベビーミールをいくつか持参しておくと安心です。
消毒シート
赤ちゃんは何でもどこでも舐めたり触ったりするので、消毒シートはすぐに取り出せる場所に入れて持ち歩いていました。
赤ちゃんにも安心のノンアルコールで除菌できるこちらを愛用しています。
使い捨ておむつ替えシート
機内の狭い御手洗でオムツを変えている時に、ピャーとおしっこをされてしまいました…。
使い捨てのシートなら汚れたらその場で捨てられるので、とても便利でした。
おもちゃ系の持ち物
生後10か月の時に持って行って良かったおもちゃ関係の持ち物をご紹介します。
おもちゃホルダー
おもちゃホルダーは、シートベルトサインが出て身動きが取れない時に重宝しました。
おもちゃが落ちて手の届かないところに転がってしまっても、ベルトサインが出ている間は取りに行くことができません。
おもちゃホルダーでしっかりおもちゃをベルトに繋いでおくと安心です。
ティッシュ箱
7か月ごろからティッシュを出すのが大好きになりますよね。
少しでも機内で集中して遊んでくれればとティッシュを1箱持って行ったところ、大活躍!
いざという時に差し出すと、楽しそうに遊んでくれました。
ティッシュは床に落ちてしまったものでも何かと使えますし、とてもおすすめです。
電卓
フライト前日にたまたま「良いおもちゃになりそう!」と思い立ち持ち電卓を行ったのですが、
こちらも持って行って本当に良かったです。
カチカチ押したりして、10か月の赤ちゃんで30分くらいは一人で集中して遊んでくれました。
新しいおもちゃ
赤ちゃんに新しいおもちゃをあげた時はとても喜んでそのおもちゃばかりで遊んだけれど、数日経つと飽きてしまった…という経験はありませんか?
赤ちゃんも初めて見るおもちゃには大興奮してくれるので、
フライト当日に初めて見せる新しいおもちゃを買っておくのもとてもおすすめです。
まとめ
子連れの長時間フライトを乗り越えるための対策や持ち物について、体験談をお話ししてみましたが、いかがでしたでしょうか。
子ども一人いるだけで、持ち物も多くなり、じっとしていられず、大変なことが多いですよね。
でも「子どもを祖父母に会わせてあげたい」「子どもを旅行に連れていってあげたい」という気持ちから、何か月も前に飛行機を予約したはず。
少しでも有意義な時間になることを祈っています。これから長時間フライトを控えているママさんパパさんのお役に立てれば嬉しいです。
英国IFPA認定アロマセラピストの資格を持つ、一児の母。オーストラリア在住。
「アロマで心を変える。毎日が変わる。」をテーマに、アロマセラピー・タッチングセラピーを中心としたサービスを提供しています。
その他、オーストラリアでの子育てについての情報も発信しています。
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